D宅(和風建築):6月21日 カビが発生しました。
環境:昔ながらの和風建築の座敷(週1回、空気の入れ替え、洗濯物を干す部屋。)
夫婦共働きのため窓を開けた換気ができず、また梅雨に入って一段と洗濯物の湿気がこもった状態となりました。
表替え後45日経過です。熊本は6月11日に梅雨に入り湿度が高い日が続いていました。
カビは6畳のうち、洗濯物周辺の3畳に発生。品種や無染土には関係ありませんでした。
換気が十分出来ず、他5人の家ではまだカビ発生が見られないため、ここでは「換気」がカビ対策の重要なポイントと言えると思います。
天然のい草は畳替えをした1年目には、カビがきやすいと言われます。カビは栄養・湿度(70%以上)・気温(25℃以上)(数字は目安)の条件が揃うと発生します。
これまでもカビ対策の実験を行ってきましたが、カビ対策のポイントは「換気と掃除」と考え、これを心がけるとカビの発生は見られませんでした。
B宅では梅雨時期でも窓を開けて換気する生活スタイルですが、その家だけ、その生活スタイルだけに言えるのではないか?とも考えられ、同じ時期に住宅構造や生活スタイルがそれぞれ違う社員5名の家で、5名とも同じ材料を使って梅雨を前に行って、どのような結果になるかを実験してみたいと思います。
■産地状況
4月下旬となりい草の茎数も増え、鮮やかな緑色となってきました。生産農家では除草作業を行った後、有機質のボカシ肥料等を施肥される姿が見られます。また先刈り作業も始まり、その後は杭打ち・網張りなど圃場作業が忙しくなる事から、畳表の生産は徐々に減少傾向となっています。
市場出品は平均60点程となっています。品種では涼風が約5割を占め、出品内容では長イ率が低い傾向から、本間類の割合は例年の3〜4割と比べ3割弱程度と少ない状況です。相場は3月よりも荷動きが出ており、また今後の出品減少を見越した手当もある事から、草質の良い品物や売れ筋のクラス、また下級品は全般に強含みとなっています。