品種構成割合

現在、左図の割合で流通しています。28年7月の刈り取り割合は右図の通りです。

品種における刈取り適期目安として、

夕凪(涼風):6月25日〜7月5日

ひのみどり :7月5日〜7月15日

ひのはるか :7月15日〜7月25日

となっています。


ひのみどり(有明3号)

◎熊本県産におけるシェア:約60%

◎特徴として

  • 草が細いので目のつまりが密であること
  • 草粒の揃いが良いこと
  • 着花が少なく、下級品まで加工しやすい事

があげられます。(写真は「くまもとのい業より」)

◎原種:宮城県の在来種「下増田在来」✕「せとなみ」

◎歴史 10年の歳月をかけ平成11年より。ひのみどり(有明3号)が品種名

 

◎評価 

開発当初は品質重視で栽培されていたため評価は高かったのですが、その後、収量重視の製品が多く出回り、「ひのみどりは耐久性が悪い?」という声が多くなりました。しかしこれらは草が長いだけの収量重視の製品で、実入りの良いひのみどりを選べば、そのような事はないと思います。

 

右の写真は品質重視で栽培されたひのみどり草で10年以上経過したものです。皮むけも全くなくツヤのある敷物になっています。

品質の見分け方をこちらに掲載しています。参考にされてください。また耐久性など詳しくはこちらまで。

品質の見分け方の研修会を開催しています。受講終了された畳店様はこちらで紹介しています)

JAブランド

「ひのみどり」は品種名で、製品としてはJAブランドとしてランク別に「ひのさらさ・ひのさくら・ひのさやか」の3つのブランドがあります。これらの製品は品種はすべて「ひのみどり」となります。

JAブランド(約40%)でない場合は下記ラベルはありませんが、「ひのみどり」として流通し(約60%)、検査をうけたものは下記印鑑が押されています。詳しい規格はこちらまで

ひのさらさ

本間麻綿W 2.8kg/枚以上 

(使用するい草の長さ:4尺6寸以上)

五八麻綿W 2.3kg/枚以上 

(使用するい草の長さ:4尺3寸以上)

ひのさくら

本間麻綿W 2.6kg/枚以上 

(使用するい草の長さ:4尺5寸以上)

五八麻綿W 2.1kg/枚以上 

(使用するい草の長さ:4尺2寸以上)

ひのさやか

規格が特等から2等まであります。詳しい規格はこちらへ。



夕凪(ゆうなぎ:有明5号)

◎熊本県産におけるシェア:約15%

◎特徴

  • 茎長は在来種の「岡山3号」と同程度であり、「ひのみどり」より長い
  • 茎の太さは「岡山3号」と同程度であり、「ひのみどり」より太い
  • 品質を落とす原因の1つである部分変色茎は「岡山3号」より少なく、「ひのみどり」と同程度で極小な発生率
  • 摩耗強度は在来種の「岡山3号」より強い硬くて丈夫な表が製織できます。
  • 染土を使わない畳表にも適します。

 

◎原種:「いそなみ」✕「沖縄太い」

◎歴史

良質品種の「ひのみどり」に作付が増加する中で、茎が充実していない適期前(6月下旬)の刈り取りが問題になりました。そこで、6月下旬にに収穫ができ、品質が良く、硬くて丈夫な畳表に製織可能な品種として育成されました。

◎評価

表皮が硬い事から「夕凪は丈夫」という評価で在来種好みのお客様から支持を得ていますが、一部で数ヶ月で表皮がむけてしまったという声もあります。これも夕凪や在来種であれば全て丈夫という事でなく、実入りの良い物を選びたいもです。一見、右の図の表皮の部分が硬い事から「丈夫」と思われがちですが、表皮より「燈芯」の実入りが重要と思っています。(寄せられた声とQ&A

一方で、2015年の植え付けより、この夕凪に代わり新品種(涼風)が位置づけられるようになりました。どちらを選択するかは生産者次第ですので、産地としては、しばらくは平行して生産されると思います。


ひのはるか(有明6号)

◎熊本県産におけるシェア:約15%

◎特徴

ひのはるかは、粒揃いが良いなど、ひのみどりの長所に合わせ、裏毛が在来種のように太めである事を合わせ持っている事だと思います。欠点はもともとが柔らかい草質のため遅刈用として位置づけられますが、平成23年産のように早めに梅雨があがれば夕凪のように硬質の草になりますが、平成24年産のように梅雨明けが遅ければ少し柔らかめの草質になるなど、7月の天候で品質が左右されやすいように思います。

 

◎原種:「熊本3号」✕「広系21002」

◎評価 株が広がっているせいか根白が少なく、品行が良いという評価が多いのですが、もともと柔らかい品種ですので、実入りの良い品を選びたいものです。



在来種(きよなみ・岡山3号他)

◎熊本県産におけるシェア:約10%

◎特徴

品種的に丈夫である事があげられると思いますが、多くの生産者がひのみどりに移行したため、実入りが良くて無着色の在来種はごく少数になってしまいました。

ヤケが入りやすい事で着色される事が多かった歴史があり、実入りが良くて無着色の在来種は価値があると思います。

 

 

◎評価 

丈夫さを求めて「在来種」という声が多いのですが、実入りが良くて無着色の在来種はごく少数です。これらの商品は価値があると思いますが、ひのさらさのような価格では通りにくく減少傾向です。無着色で実入りの良い在来種は是非、評価して頂きたいものです。

 

「在来種なら何でも丈夫?」というわけではなく、やはり品種に関わらず実入りを重視した方が丈夫な敷物として機能すると思います。右上の写真は同じ部屋に在来種とひのみどりを敷きこんだものですが、このケースではひのみどりの方が丈夫でした。また逆のケースもあると思います。


また品種に関係なく無着色熊本県産には写真のようにQRコード付のタグが織り込まれています。



涼風(すずかぜ:有明7号)

今年度、平成27年12月に植え付けが行われ、平成28年8月以降に流通することになります。

刈り取り時期としては夕凪に代わる品種。

現在、新品種に対して生産者の期待は高いものがあります。

 

◎特徴

茎の太さが平均1・3ミリと、ひのみどりの同1・15ミリと比べて太く、収穫量も2割程度増すという事です。また、枯死率も試験栽培の結果、ひのみどりの12%から1%と大きく改善されたとの事です。

ひのみどりは、高品質の畳表が生産できる半面、苗床で枯れやすい。また茎が細く、畳表を作るのに時間がかかるなどの弱点がありますが、これらを改善した品種と位置づけられています。

 

◎原種:「ひのみどり」✕「沖縄太い」

◎経緯

平成8年から、17年の歳月をかけて開発されました。

熊本県はこの新品種を「蒸し暑い夏を畳で難なく乗り切る」「厳しい逆境をさらりと過ごせるように」という意味を込めて「涼風」と名付けられたようです。