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肥後物産通信8月号「新品種 涼風について」

 畳表の生産が再開され、お盆前の市場出品では約2割が新草となりました。

今年は古草の残草が少ないことから、お盆明けの市場では例年より早い傾向で新草の出品が増えていくと思われます。現在、新草では新品種の「涼風」に関する問い合わせが多く、消費地での期待も多いように感じます。弊社にも新草の涼風が入荷しました。 

 

◎涼風(すずかぜ:有明7号)の特徴

http://www.higobussan.com/熊本産地概要/流通している品種について/

 涼風を試験的に織られた生産者の方から、1番抜きから5番抜きまで織られたサンプルを見せて頂きました。

 

 サンプルの特徴として

・全般に裏毛が太く、実入も良くて堅い草質。

・根白も少なく、先枯れも殆ど見られませんでした。

・色合いは夕凪より少し明るい緑色

・5番抜きのJAS2等クラスでは、筋状の色のバラつきが気になりました。

 

  右の写真はひのみどりと涼風の同じクラス(桜−JAS2等級)を比較したものです。7月の刈取り期間中に、他の生産者の涼風のい草を根から頂き、産地研修用のサンプルを採取した際、他の品種に比べて新芽と古芽の色の違いが大きかった事が気になりましたが、2等クラスにこれらの色の違いが現れてくるのかもしれません。一部のサンプルなので他は良いことを期待しています。

 一方、ウラ先は明らかに枯れ草が少なく、耐久性などは優れているように思います。

全般には良く伸びて硬さもあり収量も良いようです。 

10月の品評会の頃には素晴らしい「涼風」の畳表が出品されるのではないかと思います。