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肥後物産通信10月号「平成30年秋季産地研修報告(概要)」

◎概要

品評会の日に合わせて10月21(日)〜22日(月)に最高級品の見学と見分け方を中心とした研修会と講演会・展示会を行いました。

 (概要)

◎日時:平成 30年 10月21日(日)~ 22日(月) 

◎目的:農林大臣賞受賞品はじめ品評会製品を見学する事で品質の説明により幅を広げ、お客様への価値提案力を高める

◎内容

 1、品質勉強会(初日) (参加者:26名)

 2、堀田様による講演会(2日目)

演題「熊本畳表 私の販売方法」

講師: 堀田登喜夫様 

   山梨県甲府市 「堀田畳製作所」店主

(参加者:68名)

 3、展示即売会(2日目)

熊本の最高級品を展示

(参加者:畳店様57名・生産者様40名の計97名)


◎初日 見分け方研修(13:00-18:00)

 初日は最高級品の見学と、その後は基本・応用コースと分かれ、基本コースでは「お金を出す人にとっての価値の違いは何か?」「例えば、8000円と1万円と何が違うのか?」この点を説明出来る知識の習得と、仕入れの時点で数年後の品質の違いを見分けるポイントをつかんで頂く内容としました。

 

 応用コースでは、これまでの参加者から要望もあった商談シーンをお互いに演じ、自分では気付かない事を他の人の視点で改善点を見つけ出し、より質の高い提案につながる事を目指しました。

 「最近は定年された旦那さんも見積もりに同席されることが多くなった」とか、「サラリーマン出身の方は、礼儀など見られているように感じる」とも聞きます。マナーや礼儀などは、自分では気付きにくい事ですので、お互いに気付いた事を伝えて、提案の品質向上を目指す内容としました。

◎2日目 講演会  (9:00-10:00)

 2日目は山梨県甲府市より、堀田畳製作所 堀田登喜夫様をお招きし、「熊本畳表 私の販売方法」と題して講演頂きました。

(参加者68名)

 

 この1~2年は特に「化学表の仕事が増えた」という声を多く聞くようになり、昨年の敷物新聞、夏の特集号でのアンケートでは、「国産表を使う割合が59%から、43.5%へ減少する一方で、化学表は2.6%から10.9%へ増えた」とあり、今年は更に「昨年以上に化学表の仕事が多い」という声が多くなっています。

 

 山梨も他の地域と同じように化学表の要望も多い中で、堀田様は、天然い草と化学表のそぞれのメリット、デメリットを伝えられ、デメリットに対しては買い手の不安が事前に取り除かれる対策と提案により、結果的に国産い草が選ばれ、買い手に喜ばれる経営につながっているように思います。

 

 松下幸之助も大切にされたと言われる近江商人の「商売十訓」の1つに「無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ」という言葉がありますが、これを実践されているように思います。

畳店の方に、「自分が施主なら、い草と化学表とどちらを選びますか?」という質問をすると、ほとんどの方が「い草」と答えられます。これはプロとして数年後の品質などを良く分かっているからで、消費者はここまでは知っていないと思います。

 

 「客の好むものを売る」というスタイルが多い中「客の為になるものを売れ」という販売スタイルは、数少ない事例であろうと思います。どのような姿勢で販売されていらっしゃるのか、是非多くの人に聞いて頂きたい内容でした。


◎展示即売会 (10:00-12:00)

 講演会後は、本間と五八ひのさらさ約20数点を中心に並べ、普段あまり見ることがない熊本の最高級品を見て頂く事で、施主様から最高級品の依頼があった時に役立てて頂くことと、また畳店様と生産者の方と、お互いに販売現場、生産現場の情報交換する場を目的に展示即売会を行いました。

 参加者は畳店様57名・生産者様40名の計97名とおかげさまで多くの方に来場頂きました。

 

(概要は以上となりますが。頂きましたアンケートをまとめた報告が「アンケートまとめ」として続きます。)