
今治産地の成功事例にならい「自らの本質(安心・安全・高品質)を研ぎ澄ます」を進めるにあたり、良い製品を供給することにおいて「モノづくりは人づくり」、また理念として「”誰かの為に”という想いを持ってモノづくり」という視点が必要に思います。
これまでも品質研修会においては、技術的な研修はありましたが、良い品づくりは、まずは「考え方」にあることから、参考になる様々な経営に関しての考え方について研修会を行いました。
日程:令和7年4月19日(土)16:00 ~ 17:30
場所:肥後物産(株)
目的:自らの本質(安心・安全・高品質)を研ぎ澄ます
内容:
- 弊社のネット在庫照会サービス追加項目説明
- 参考になる様々な考え方について紹介
- 後継者育成の会の運営について
- その他
参加者:23名
1、弊社のネット在庫照会サービス追加項目説明

弊社としては、良い考え方を持ってモノづくりをされているという事を、畳店様が商品を購入する際に分かるように、弊社のネット在庫照会サービスの「草質・重量・品種・・」などの項目に「理念」を追加しました。
それは「”誰かの為に”という想いを持ってモノづくり」という考え方です。

また、厳しいと言われる熊本産地ですが、例えば身近なスポーツチーム、職場、などで、仮に「誰が悪い、彼が悪い」と言っていたら、そのチームは、やがてトーナメント戦では姿を消してしまいます。産地もそうです。そう思うのではなく、
- 自分たちが作り出すい草・畳表の価値を世の中の役に立つよう提案していこう
- 課題は自分たちで解決していこう
- 違う意見も謙虚に聞き、理解するよう努めよう
という理念(基本的な価値観や信条)が大切と思います。
また、産地で開かれる会議などにおいて、違う立場の人たちと意見交換するのは有意義なものです。違う立場や違う意見だから、意見交換の意義があるのであって、同じ意見の人ばかりであれば意見交換はあまり意味をなさないと思います。
私たちと違う見方をされる方の意見であっても、謙虚に聞いて理解するよう努めることで気付きにつながり、それは産地の改善につながると思います。ここも重要と考えて価値観の1つとして加えています。

個人のそれぞれの理念(基本的な価値観や信条)は違うものですが、会社など同じ組織で成果を高めるには、一般には経営理念があり、同じ方向性で仕事をすることで成果を高めていかれると思います。
これと同じように、産地を1つの組織して成果を高めていくためにも、同じ理念を共有し、熊本畳表の安心・安全・高品質を研ぎ澄ましていきたいと思います。
研修会の開催日は、先刈り作業の忙しい時期にもかかわらず、参加頂きました生産者は熱心な方々です。モノづくりにおいて、また産地の活力につながる、良い理念(基本的な価値観や信条)を持たれるこの方々の製品をぜひ応援してください。ここで実績が出てきますと、このような理念が産地に広まって、良い方向に向かうことになると思います。
(ネット在庫の項目「理念」の空欄は、都合により研修に参加されていらっしゃらない、または、案内が行き届いていない、という意味になります。)
2、参考になる様々な考え方について紹介

現在の業界を観察しますと、繁盛している店には共通するものがあると感じます。それは、元をたどれば「考え方」にたどり着きます。
そこで自分たちが作り出す価値を、人や社会に役立つよう事業を行い、世の中が認めるほどの成果があった人たちの「考え方」を参考までに紹介しました。
アンケート結果
1、今回の研修は今後の農業経営に役立つと思われますか
平均:78.5%
2、今回の研修は熊本産地を良くする事につながると思われますか
平均:77.8%
3、今回の研修をまだ参加されていない方へお薦めできますか
平均:76.1%
4、コメント(自由にご記入ください)
・自分達は畳表加工のプロなので、最終的にエンドユーザーが自分達の畳表を評価するので、名前に恥じないように畳表の加工に頑張っていきたい。意識の改革が必要だと思う。
・今も昔も理念を持ち、廻り良くする為に考え方や行動を起こしてきた方は、後世に活かせていると感じさせられた。イ草業界も考えを変えて自分達で道を切り開いていけると、明るいイ業界になるといいと思った。この勉強会をもっと広められるといい。
・謙虚さと正しさを学ぶことができました。心に残る勉強会でした。
・徳→得、納得しました。自分に出来る事を先頭に立ちやります。
・中村天風さんが好きで積極的精神をもって人生に向き合うように心掛けております。今日はやはり目に見えないものが大切だという事を改めて感じられた良い研修でした。
・マザーテレサの名言がいい。
・今日の偉人の方の言葉を座右の銘として、小屋に張って頑張りたいと思います。
・個人的には「理念」という言葉は人それぞれ形が違うものであり軽々しく使う言葉ではないと思っています。考え方や生産の効率化など、肥後物産の独自基準を設けて認定するなどの方法が良いのではと思います。
・一人一人、思考が違うので理念の強要はできないと思うが、このように共有できるのは良かったと思う。
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