い草農家は、い草の生育から畳表の製織まで一貫して行います。
1時間に約1枚を織り上げ、1日に10時間織って10枚が出来て、月曜日から土曜日までの6日間織り上げて60枚となります。
1台の織機でこの枚数で、例えば3台の織機があれば、い草の長さが違うものを60枚の3点、上・中・下クラスという感じで市場へ出されます。
ただ最近は農家も減り、市場を経ずに産地の問屋に直接持ってきて頂く傾向で、市場で入札される割合は半数以下と思われます。
市場は農協市場と私設市場があります。
入札風景は撮影出来ませんので、この写真は弊社での展示会風景です。およそこのような形で出品されて通常30〜40件の産地問屋が入札で仕入れを行います。
農協市場で出品される点数は20〜100点ほどで、例えば40点の出品に40件の産地問屋が入札に参加すると平均で1件の1点(60枚)の仕入れとなります。平成元年頃は1つの市場で300点(この頃は1点=120枚)で1日4箇所で開かれており、私設市場も含めると1日20万枚が市場で落札されていました。多くの枚数を1日で取引を成立させるには、この市場機能は大変効率的でしたが、現在は農家が10分の1以下に減って様変わりしています。
弊社はここの産地問屋という位置になります。市場で仕入れた商品には「特等・1等・2等」などと大まかな等級がありますが、自社ではこれを更に20等級まで細かくランク付けします。
ランクは重量他10項目ほどをデータ化します。この在庫データは弊社ではお客様専用のサイトを設けて、オンラインで発注出来るサービスを行っています。
商品の写真やお客様ごとの仕入れた履歴、好みを10項目ほどに数値化したデータをみて発注出来るサービスです。パソコンやスマホにも対応しています。
詳細画面では、商品の写真を見て発注する事が出来ます。
これらのネット発注システムは自社独自のサービスです。
ランクごとに在庫保管して、お客様からの注文に即日出荷できるように努めています。
10枚連続の状態で入荷しますので、これを1枚に裁断します。高級品は生産者の時点で1枚ずつになっています。
熊本県産には生産者名が明記され、詳細はホームページアドレスで確認出来るQRタグが織り込んであります。現在85%ほどの生産者が織り込んでいます。
原産地・製織地・生産者名・市場での管理番号などを記載したラベルを6枚に1枚入れて梱包します。下級品(JAS2等クラス以下)は10枚に1枚です。
20〜30枚を1個に梱包します。平成初期までは50枚梱包もありましたが、徐々に40枚、30枚、20枚と1個あたりの枚数は減っています。
梱包された状態でも原産地・製織地・農家名が記載されています。
各方面へ出荷されます。
産地問屋より消費地問屋や畳店に出荷されます。問屋の件数は推測です。