昨年に引き続き「泥染めしていない畳表」販売のお知らせです。「無染土はちょっと」という声が多いとは思いますが、昨年も約10%前後の生産者がやめられ、後継者が12%という中で「産地を維持していくために何が必要か?」というテーマで生産者と今年の9月(20名)と11月(10名)に話し合いました。
この中で「クリーンな環境づくり」は要望として出てきます。無染土が産地全体の一部であっても、これから就農する若手にとっては、クリーンな環境の野菜づくりも選択肢としてある中で、い草を選んでもらえる仕組みを今のうちから作っていく事が求められているように思います。このような思いで少しずつ広めていきたいと思いますので、どうぞ趣旨をご理解頂き、少しでも試して使って頂ければと思います。
本年度は面積を少し増やし、約1.2haの原料から4段階の種類で、畳表の出来る枚数は合わせて約380枚の予定です。10月の弊社展示会において、約30cm幅のサンプルを展示し、そのうち2種類は売約済となりましたので、この度の販売は本間麻綿Wと五八麻綿Wの2種類となりますが、ご了承頂ければと思います。
畳表の生産は2018年1月から開始予定です。
(参考まで昨年度の「泥染めしていない畳表」について)
- い草の油成分が出てツヤがあるため、ホテルや旅館などの大広間などでは、酒をこぼしても裏側まで浸透しづらく、裏返しが出来る可能性が広がります。(この点が施主にとっても一番のメリットと思われます)
- 納品時に畳表を拭かなくてもよく、カビが生えにくい。
- 染土がないことで品質の落ちる草は手作業により省いています。そのため下級品でも選りすぐられた品質のより良い草で織られています。
- 一定の色まで早く退色してしまうが、その後の退色は普通の畳表と変わらない。裏返しの時は青味が維持されたままの色合いでした。(その現場の写真を講演会で見せて頂きました)
◎デメリット
染土がないために
・通常の畳表に比べ、い草の油成分でツヤがあり滑りやすい。(ただこれまでクレームになった事はないとの事でした)
・通常なら染土で隠れてしまう品質の落ちる一部のい草も手作業で取り外したり 、織る際にい草が水分を吸いにくいために、手作業が増える上に高度な技術が必要になり単価が高くなってしまう。
生産予定
1番抜き 約100枚(2018年に生産予定)
本間麻綿W 茂 根: 8目 品種: ひのみどり
2番抜き 約80枚(2018年に生産予定)
五八麻綿W 登 根: 5目 品種: ひのみどり
◎お問い合わせ
お近くの畳材料商様、または弊社(メールソフトが立ち上がります)電話:0965-46-1131までお問い合わせ下さい。