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肥後物産通信10月号「令和4年秋季産地研修報告」

◎概要

品評会会場
品評会会場

 品評会の日に合わせて最高級品の見学と見分け方を中心とした研修会と講演会・意見交換会・展示即売会を行いました。

 

◎日時:令和 4年 10月16日(日)~ 17日(月) 

◎目的:農林大臣賞受賞品はじめ品評会製品を見学する事で品質の説明により幅を広げ、お客様への価値提案力を高める

◎内容

 1、品質勉強会(初日) (参加者:17名)

 2、講演会(2日目)(参加者:68名)

  演題「熊本畳表 私の販売方法」

  講師: 今村公彦様 宮崎県宮崎市「(株)たたみ ふすまのイマムラ」代表取締役社長

 3、意見交換会(参加者:81名)

 4、展示即売会 熊本の最高級品を展示(参加者:畳店様70名・生産者様50名の計120名)


◎初日 見分け方研修(13:00-17:30)

基本コース
基本コース

 初日は品評会製品の見学と、その後は基本・応用コースと分かれ、基本コースでは「お金を出す人にとっての価値の違いは何か?」「例えば、8000円と1万円と何が違うのか?」この点を説明出来る知識の習得と、仕入れの時点で数年後の品質の違いを見分けるポイントをつかんで頂く内容としました。

 

 応用コースでは、商談シーンをお互いに演じ、自分では気付かない事を他の人の視点で改善点を見つけ出し、より質の高い提案につながる事を目指しました。

 マナーや礼儀などは、自分では気付きにくい事ですので、お互いに気付いた事を伝えて、提案の品質向上を目指す内容としました。

◎2日目 講演会  (9:00-10:00)

今村様講演会
今村様講演会

 2日目は 宮崎県宮崎市「(株)たたみ ふすまのイマムラ」代表取締役社長 今村公彦様をお招きし、「熊本畳表 私の販売方法」と題して講演頂きました。

 今村様はこれまで弊社研修に数回ご参加頂き、また社員5名の皆様もご参加頂きました。

 お客様との商談シーンにおける商品提案では、天然い草や化学表のメリット・デメリットを解りやすくまとめた素材別特徴のツールや見本帳の活用、また来客型店舗の展示場では、ホームセンター勤務時に学んだ見やすい商品陳列や価格表示など、お客目線に立ち、「お客様のためになるもの勧める」販売スタイルを実践されています。

両方の素材を熟知している人の判断は?
両方の素材を熟知している人の判断は?

 このような姿勢は研修の中でも触れますが、近江商人「商売十訓」の1つ「無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ」という考えに通じるものと思います。

 近年は「お客の指定だから」という事で、化学表が増えてきている中、「客の為になるものを売れ」つまり、「商品を熟知しているプロとして、自分がそのお客の立場であれば、この商品を選ぶ。それを提案する」という販売スタイルは、結果的に国産畳表の拡販に繋がっているように思います。

 またこのような経営姿勢が、店の信用を高めている面もあるかと思います。ぜひ多くの方に聞いて頂きたいと思い実施しました。

 

 


◎意見交換会 (10:10-11:30)

意見交換会
意見交換会

 その後は、生産者の皆様との意見交換の時間を設けました。急激な経費の高騰など、産地の実情についても、直接、意見交換して、お互いがこれからも存続できるようつなげたいと思い実施しました。

 進行の方法としては、資料より概要説明後→質問・意見交換という流れで行いました。

 活発なご意見が続き、予定時間を超えてしまいましたが、「産地の生産現場と畳店の販売状況と、お互いの状況の共有」ということでは成果につながったと思います。内容は以下の通りです

  1. 産地・消費地現状について(30分) 
  2. 流通の現状について(20分)
  3. 対策紹介と質問・意見交換(30分)

◎展示即売会 (11:30-12:50)

展示会
展示会

 普段あまり見ることがない熊本の最高級品を約20数点を会場中心に並べ、施主様から最高級品の依頼があった時に役立てて頂くことと、また畳店様と生産者の方と、お互いに販売現場、生産現場の情報交換する場を目的に展示即売会を行いました。

 参加者は畳店様70名・生産者様50名の計120名とおかげさまで多くの方に来場頂きました。皆様には秋の忙しい時期にご来場頂きありがとうございました。

 

概要は以上となりますが。頂きましたアンケートをまとめた報告を次回発行予定です。