春の産地研修第1回は全国より16名の畳店様が来社されました。
この度の製織体験にご協力頂きました、生産者の岩井様、小嶋様、橋口様、森野様、また研修会・製織体験において、より深い専門知識を紹介頂きました森崎様には大変お世話になりました。
今回の体験研修では生産現場の想いや畳店様の要望など、お互いに意見交換して頂く時間を設けました。勉強会では昨年10月に発表会があった「いぐさのリラクゼーション効果(熊本県農業研究センターアグリシステム総合研究所様 と九州大学との共同研究)」についての内容を加えました。
◎日時:第1回:令和2年1月31日(金)~ 2月1日(土)
◎目的:トップクラス生産者の製織作業を体験する事で品質の説明により幅を広げ、お客様への価値提案力を高める
◎参加者:16名(基本コース12名、応用コース4名)
◎研修内容
1、品質勉強会
基本コース:品質の見分け方の習得
応用コース:商談シーンの検証
2、生産者の製織作業体験、圃場見学
◎研修会満足度(アンケート集計)
初日勉強会 97.8%
製織体験 96.3%
◎研修参加2回目以降の方対象(アンケート集計)
研修参加後のワンランク上の商品販売率 77.9%アップ
初日は基本・応用コースと分かれ、基本コースでは「お金を出す人にとっての価値の違いは何か?」「例えば、畳替え価格3000円の価格差で何が違うのか?」この点を説明出来る知識の習得と、仕入れの時点で数年後の品質の違いを見分けるポイントを掴んで頂く内容としました。
応用コースでは、商談シーンをお互いに演じ、自分では気付かない事を他の人の視点で改善点を見つけ出し、より質の高い提案につながる事を目指しました。
<コメント>
基本コース
・畳の基礎をとても丁寧に学ばさせて頂き大変為になりました。特に良い畳表の条件を学んだ後、生産者での作業を実際に拝見できた事がより深く理解でき良かったと感じました。生産者の苦労を少しでも体験できた事でストーリーを語る引き出しができたと感じています。より深く知りたかった事は「無染土表」についてです。労働環境の改善は必須の状況であると感じました。より持続性の高い国産畳としての選択肢として重要なものであるならば、もう少し啓蒙活動に力を入れていく必要があるのではと感じました。消費者への情報発信の内容を深められたらと思います。(兵庫県 M畳店)
・今回研修初参加で、正直に言って研修内容についていくだけで手一杯でしたが、ここで学んだ事を基礎にして更に理解を深めて仕事にも活かしたいと思います。製織体験では生産者のきめ細かな仕事と生産現場の現状を学びました。直接お客様と接する身として微力ながら力になっていけたらと思います。(福岡県 A畳店)
・今回は2回目の参加でしたので、前回よりも深く理解する事が出来ました。製織体験では生産者から苦労する点や、気を付けている事などを聞くことができ、更に自分でも実際に製織から仕上げをさせて頂き、貴重な経験となりました。お客様との見積もりでは国産表の良さを、上手く伝えられるように工夫していきたいと思います。(兵庫県 M畳店)
・参加者の皆様が言われるように研修に参加するたびに得るものがあって、これからの仕事に活かしていこうと思います。高級な畳表を納得して購入して頂けるような商品説明はまだまだと思うので、また参加させて頂きます。製織体験では畳表にあるキズの原因や仕上げの仕方を教えて頂いたので、とてもためになりました。
(神奈川県 N畳店)
・畳表の見分け方や生産者のこだわり・苦労など知らない事ばかりで驚くとともに、自分がいかに意識がなかったと分かりました。これからも産地研修に参加させて頂き、今後の仕事に活かしていければと思います。
(奈良県 N畳店)
・い草の本当の事を知れてよかった。畳表品質の見極め方についてもポイントがよく分かった。生産現場の製織工程において大変な苦労・こだわり・努力がある事を体験を通して知る事が出来てよかった。今回の研修に参加させてもらい、「目からうろこ」な事がたくさんあり、大変勉強になりました。(愛媛県 S畳店)
・品種により気嫌いしていた事が、実は違っている事が分かりました。生産者の橋口さんの表作りにおける熱意に感動しました。いかに、良い品物をお客様に勧められるかが今後の課題となりました。
(栃木県 E畳店)
・今回で製織体験は2回目ですが、前回と今回の生産者では草質・表の仕上がりなどが違い、とても勉強になりました。次回の刈取り体験も参加して、知識を取り入れ、幅広い提案をしていけるようになりたいと思います。(熊本県 S畳店)
・毎回来る度に気づく事があったり聞いてみたい事が出てきます。
生産者の方とい草や畳表についての想いを話す事ができて、それをお客さんに伝える事ができると思います。(長野県 M畳店)
・基本コースに6回ほど参加させていただいております。毎回同じ内容であっても、同じ内容の事はなく、自分にプラスになる要素が積み重なっていると思いました。お客様に良い畳表を提案する為に、もし可能ならば森崎先生の話を基本コースで聞いてみたいです。製織体験では、個人的に行ってみたかった森野さんの所に行けて良かったです。草の選別、仕上げ等良い畳表づくりに必要な事を当たり前にされている姿が印象に残りました。(神奈川県 O畳店)
・初日勉強会は、基本コースを受講させていただきました。基本コースは何度か受講しましたが、毎回新鮮な驚き、感動があります。今回も、い草の新芽、古芽の退色の違いの事など、改めて学び直すと多くの発見がありました。勉強会での内容をもって選別、製織に参加した事で、知識プラス体験、生産現場で見聞きした情報を得る事が出来ました。この経験を持って、お客様に分かりやすく畳表の説明が出来るようになったと思います。今後はい業研究所に行ってみたいです。(長野県 H畳店)
応用コース
・製織体験の参加は2回目となりますが、生産者によって製織工程や考え方が違うと分かりました。橋口様は本当に細かい所まで気を使い、良い土を作り、良いい草を作り、良い畳表に仕上げるという強い思いが伝わりました。素晴らしい畳表を製作されている生産者の方々のためにも、国産表やより品質の高い畳表の良さをお客様に理解してもらい、販売していけるようにしていきたい。(香川県 M畳店)
・他の畳店の話しや考え方など大変参考になった。
滅多にできない体験ができた。橋口さんも気さくな人柄でおごったところがなく、人間も素晴らしい。(千葉県 M畳店)
・初日勉強会は、他の畳店さんの見積りを見させてもらう事によって、どういう点に注意すべきか、とても参考になりました。2日目の製織体験は、今まで行った事のない生産者の所に行き、話を聞き新たな気付きがあり良かった。(千葉県 T畳店)
・製織体験では、実験コースを作ってほしい。びしょびしょの状態で織るとどうなるのか?色は?とか知りたい。面白そう。(東京都 M畳店)
生産者との対話シーン
畳表見分け方実践シーン
ご参加ありがとうございました。
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