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肥後物産通信10月号「生産者との勉強会報告」

 10月2日(土)は生産者30名の方々と「ひのみどり育苗勉強会と販売情報交換会」を行いました。

 毎年、消費地からの声を届けて生産に活かす事を目的に行っていましたが、昨年はコロナにより延期し、今年8月末に行う予定が再度延期して、今月に実施いたしました。生産者の皆様にとっては、ポット栽培、稲刈りの大変忙しい中にご参加頂きありがとうございました。

 

「ひのみどりは苗が枯れやすい」「育成が難しい」などの声より、産地の品種構成も変わってきましたが、「国産は品質が良いもの」として消費者に勧めていらっしゃる全国の畳店様の声に応えるためにも、この苗の管理、育成は産地としては改善すべき課題です。

 このような中、毎年のように品質の良いひのみどりを育成されていらっしゃる早川猛様にそのノウハウを公開頂き、産地全体のレベルアップを図るべくご協力頂きました。以下の内容です。

 

日時:10月2日(土)16:00 ~ 17:30

場所:肥後物産(株)

内容:

1.情報交換会

 全国の畳店様からの声と、改善点として頂きました数枚の写真と現物を展示して事例を報告し、生産者の方々と意見交換を行いました。使う人の声としてそのままお伝えしました。作っている人にとっては耳の痛い事ではありましたが、ともに情報を共有して、産地一体となって取り組む課題ととらえています。

また同業者の方にも参加頂き、消費地の声としては、より幅が広がったと思います。

2.ひのみどり育苗の勉強会 (講師:早川猛様)

 毎年のように夏は35°C以上の気温が続き、「ひのみどりの苗は枯れやすく生育が難しい」という声が多い中、まったく枯れる事なく、毎回、品評会では上位で評価され続けているそのノウハウはシンプルでした。

 

 また苗が枯れていた人が、その方法で行ったところ、立派な草となった事例などを交えながら行われました。数名の方がこの方法で行い、実際に品質の良い草がとれているので、説得力はあったと思います。

枯死率=0%
枯死率=0%

 アンケート結果

Q:今回の内容は役立ちましたか?

 ・91.8%の満足度

 

コメントとして主なものです

・苗作りについてうまくいかなかったので、今日の話を参考に栽培してみます。

・畑の排水性の良い所が苗の枯れが少ない。と分かった。

・もっと時間が欲しいくらい。ためになりました。

 

 早川様には、これまでも何度も製織技術はじめノウハウを公開して頂き、産地のレベルアップに貢献して頂いています。ただこのノウハウを実行し成果につなげるには、「惜しみない手入れと工夫、使って頂く人に喜んでもらう事を思う気持ち」が必要に思います。

 今回の勉強会アンケート結果をみますと、苗の管理について半信半疑なイメージもあるように思います。まずは試験的にも実際に試してみると自信に変わるのではと思います。これからも産地のレベルアップのために、このような勉強会を行っていきたいと思います。