以下は畳店様より弊社宛てに、い草の畳表と化学表について、投稿いただきましたのでご紹介します。(写真は文章にあわせて弊社で編集しました)
畳の効能について消費者の方は知らない方がほとんどに感じます。お手入れの仕方も面倒と思われる方も多く、私は畳の魅力の発信と畳を身近に感じてもらい、まずは使って体感してもらう様に勧めています。潜在需要の掘り起こしと同時に、新規での畳需要に、国産天然い草の良さを十二分に発信しながら新しい需要を創造してまいります。
また、近年サスティナブルというキーワードが使われる様になり、日本人のものを大切に使う精神には畳自体がその様に感じます。日本人のルーツを感じてもらえる様な発信も必要に感じます。畳を知らない世代が多くなる今、昔の畳に感じていた良さ(季節に寄与した畳替え)を呼び起こして、知ってもらえる様な努力を続けて未来に残していきたいと考えています。
雑感を申し述べたいと思います。まず様々なライフスタイルの中で、何故天然表にこだわるのか?ダイケン様のホームページを見た際に、対比を用いる事で自社の製品のアピールが際立っています。実情のところ、それほど耐久性に見劣りすることもなく、抗菌性をうたっているが、い草にもあります。
なぜ消費者が化学表に傾倒するのかは、圧倒的な宣伝力や上記に記した対比の表現を用いることで、あたかも天然い草畳より、より高機能な製品であるかのように映ってしまいます。
上記にまとめたアンケート回答にも記しましたが、経年変化後に化学表にしてよかったと思われるお客様はとても少なく、後悔されるか畳への意識がなくなっている事が多いです。見積時において化学表を求められるお客様に、経年変化後の姿の様子や、機能性の少なさを発信すると、大抵の事案で天然畳表に変更になる場合が多いです(一部のお客様を除く)。
本題に入りますが、対比を用いた表現の仕方はもちろん必要に感じますが、なぜ天然表でなければいけないのか?
様々な理由が挙げられると思いますが・・・
一つに
「天然イグサ」=「健康的」
「天然畳」=「安心安全」
「天然畳」=「癒し」
大まかに人が生活していく中での健康面に属しているように感じます。
その点において化学表にない対比する決定的な部分であり、生活に安心や安全、自然から頂く健康などをイメージする人が多くいると思います。
「自然なもの→生活していて気持ち良い→安心・安全」の流れが、消費者の中にあると思います。私はよく「畳は生きている敷物なので育ててあげてくださいね」と消費者にお伝えします。
観葉植物が好きな人なら、その成長を間近に見えて、観賞することに楽しみを覚えることも多いかと思います。畳も人間の足の油や適度な湿度管理をする事こそが、観賞する事の一環でもあり、自然素材で出来たものを大切に使ってきた日本人のルーツをひもとく事にもつながると思います。
畳の楽しみ方として、「育てる」というキーワードもとても自然なものを求めている消費者の方へは響くと思いますし、そのことは化学表には絶対に出来ない事だと思います。誰しもが生活していて快適に過ごしたいと思うはずです。
そんな中、「お手入れが楽」だとか「傷や汚れに強い」「カビ問題」など、一部の対比表現を使って刷り込まれていきますが、その部分よりも畳を使った部屋の方がリラックスできて安心してお使いいただき、生活が向上できるなどなどアピールできる部分は多々あると感じます。
使われる世代や使用用途によってアピールの仕方を変えるなども有効かと思います。
以下は、金井畳店にて執り行った消費者の方より頂いたアンケートを、一部抜粋したものです
畳は日本人が生み出した四季のある日本でしか体感できない貴重な尊い敷物であることを伝えたいと思っています。
また畳店として畳店が持つ高度な採寸能力もメーカーにはない部分ですので、消費者にとって痒い所に手が届くのはプロしか出来ないので、その点も訴求していきたいと考えています。
(以上、東京都 金井畳店様)
自宅の一室にお試しで化学表を敷いてみた結果で化学表の硬さと冷たさに驚きました。確かに日焼けしないとか、カビに強いとかのメリットはあるが、ただこれだけが先行して話題になってる気がします。肝心なデメリットを把握しないで選ばれる方も多いのではないでしょうか。
とにかく化学表は硬いし冷たい。これを体験したらお客様には化学表はオススメ出来ない。天然い草には柔らかさ、暖かさもあり、何より空気清浄効果もあるので断然、天然い草をオススメします。
投稿頂きありがとうございました。