い草は紙やウールに比べて、二酸化窒素やシックハウスの原因となるホルムアルデヒドの吸着機能に優れています。
例えばコップにタバコの煙を入れて、片方のコップにはい草を入れて、もう片方のコップにはい草を入れずにしばらく置くと、い草を入れたコップのタバコ臭は殆どなくなります。
これらは全てい草の「スポンジ構造」によるものです。い草が他の植物に比べて、特徴的であるのはこの構造です。私たちの環境には様々な有害物質がありますが、畳はこれらの物質を取り除いてくれるすばらしい効果があります。
このような機能は実入りの良い長い草を使用した高級品ほど機能が高いと思います。
化学製品などは使うほど品質が劣化してきますが、天然い草は使うほどにツヤがでて飴色に変わっていきます。写真は一般住宅の座敷(八代市)で敷き込んで10年経過した熊本県産の最高級品です(品種:ひのみどり)。
長いい草で実入りが良い新芽中心で織った製品は、このように10年以上経過してもツヤがあり皮むけもほとんどありません。
敷き込んだ当初は葉緑素があるため青味がありますが、半年から1年もするとこのような飴色に変わります。「青味がなくなる事(葉緑素が分解する事)」=「品質の劣化」と思われがちですが、退色と畳表の品質はほとんど関係がなく、実入りの良い新芽中心のい草で織った製品は葉緑素が分解しても、草の繊維はこのように長く良い状態で保たれます。
工業製品などは使うほど品質が劣化してきますが、天然い草は使うほどにツヤがでて飴色に変わっていき、この変化を楽しむ事ができます。ただ品質に応じて一定期間を過ぎますと品質の劣化が始まります。詳しくはお近くの畳店様まで。
(これらを事前に見分ける研修を終了された畳店様はこちらのサイトで紹介しています。)
北九州市立大学森田博士の研究で「畳部屋における学習効果」について発表され「畳教室には集中力持続効果がある」ことがあきらかになりました!これは天然い草の効果です。
畳教室と一般教室において、簡単な算数の問題をそれぞれ30分ずつ解かせて、結果を比較したところ、畳教室で解答するほうが、解答率が約14.4%増加。(正解率は畳教室、一般教室に差は認められなかった。)正解率に差がなく、解答数が伸びたことで、畳部屋における集中力持続効果が認められました。
い草がもたらすリラックス効果が関係しているかもしれません。
畳表は、有機質の草を使用していますから条件が整えば、どうしてもカビが生えます。それは、生鮮食料品を空気中に放置したままにしておくと、すぐにカビが生えてくる事と原理的に変わりありません。(・・・途中 省略・・・)
同じ条件にある畳の部屋にカビが生え、フロアーにカビが生えなくてもその部屋を取り巻いてる湿気等の状況は何一つ変わっていないのだから、カビが目に付かずに気づかないからといって、そのフロアーの部屋が過剰な湿気に包まれていることに変わりありません。きわめて、過激な意見かもしれませんが、畳は室内が過剰な湿気に見舞われたときにカビを発生させることによって、そこに住む人に警告を発してくれているのだと言えないでしょうか。建物・部屋の健康度のバロメーターを畳が果たしてくれているのかもしれません。(・・省略・・・)畳にカビを生やさないように部屋を良く管理することによってこそ、健康的な住宅・部屋を手に入れることが出来ます。(以上は広島県い製品商業共同組合様より2000年3月に活用させて頂くことに許可を頂き、抜粋、編集したものです。)
世界中でプラスチックごみへの関心が急速に高まっています。海洋生物が体内に取り込んだマイクロプラスチックは細かな粒子であり、分解されないため体内に蓄積されている可能性があります。
次世代にも自然豊かな地球環境を引き継ぎたいものです。
熊本県産畳表は天然い草で織られ、経糸も綿または麻糸を使用し、すべて土に還る素材で出来ています。
製造過程でも、天然の泥で染めており化学的な着色剤などは使用されず、人や地球環境にもやさしい敷物です。
廃棄時には、自然に還すことが出来ます
畳表だけであれば自然素材のため、そのまま雨ざらしにすると微生物が分解して土に還してくれます。工業製品のように廃棄するとき環境に負担をかけることなく処分できます。
自然素材は工業製品と比べると、製品化するときに使用するエネルギーは一般に少ないと言われます。
自然界に存在している時に形は出来上がっており、あとは加工をするだけであり、環境負担を減らすことが出来ます。